森とともに生きる『Dom`up camp village那須高原』

2021年9月21日

こんばんは!

本日は自然豊かな環境のなかで時間と空間の贅沢を味わうことのできる『Dom`up camp village 那須高原』にお邪魔したいと思います。

Dom`up(ドムアップ)というあまり聞き覚えのない名前にも興味が湧きますね!
どんな体験が待っているのか、ぜひ皆さんご期待ください。
では出発したいと思います。

那須街道から脇道へ入り、民家をいくつか通り過ぎると見える小さな看板。
看板を目印に進んでいくと森のなかに現れるのが『Dom`up camp village 那須高原』です。



まず圧倒されたのは施設のある環境です。
施設の周りには大きな道路や観光施設などがないため、機械音などは全くせず聞こえるのは野鳥の鳴き声や風とともに揺れる葉っぱのこすれる音だけでした。
那須高原という観光地にいるとは思えないほどの静かさで、一瞬森へ迷い込んでしまったような気さえしてしまいます。



フロントにご挨拶をさせていただき、早速Dom`upへご案内いただきました。
ちなみにDom`upとは一般的なキャンプなどで使用される地面に固定されたテントとは異なり、2本の樹木につるされて宙に浮かぶ宿泊テントの名前です。
建築物とは違い樹木同士の空間を活用しているため、一般的なグランピング施設のテントとは異なるプライベート空間がお楽しみいただけます。



案内していただいたのは地上から約3mのDom`up。
下から見ると宙に浮いているのがよくわかりますね。
3mという高さだけあって上へあがると見える景色が地上とは全く異なります。
地上では感じることのできなかった、木と空との近さにも自然との一体感を感じることができました。



テントのなかはゆったりと過ごせるようにとソファなどがありました。
一般的なグランピング施設ではホテルの一室のような雰囲気づくりをしているためベッドなどがありますが、ここではあえてソファにしているそうです。
それは“時間と空間の贅沢”をテーマとした本施設では実際に訪れて宿泊することで森などの自然を楽しむこと、身体で感じることに重きを置いているからだそうです。そこで、ソファに座って周りを見渡すことで鳥と同じ目線になって木漏れ日や葉っぱを揺らす風を感じられることもDom`upだからこそ体験できる一つの楽しみです。



他にも、施設内の様々な設備が森や自然を考えるきっかけとなってくれます。例えば、お湯やサウナは木材を燃やし温めています。普段気にもとめずに使用しているお風呂やキッチンは、実はたくさんの苦労の上で成り立っているのだと改めて気づかされます。
また、Dom`upでは森を綺麗にした際の樹木を有効活用するため、間伐をした樹木を活用した積み木やアクセサリーなどを製作しています。そこには触れた人の心に少しでも森や木に親近感を持ってもらえるようにとの願いが込められています。

ここまでで、Dom`upを通じて、自然と人間が親密な関係を築けることがわかりました。
しかし、すべての森がこのように空気が流れて光が注ぐ気持ちの良い場所ではありません。
記憶に新しいところでいうと、大雨のたびに問題となる土砂崩れなどの災害。
また、遊休林や放置林といった人の手が加えられないような日本の山林のさまざまな活用問題があるなかで、Dom`upへの宿泊がそういった問題に触れる一つのきっかけになればという想いがあるそうです。

ではなぜ、森林の問題と向き合うための事業がDom`upなのでしょうか。
それは、こういった山林の問題はボランティアや募金活動といったものではどうしても持続性の部分でかけてしまうからです。
遊休林や放置林を整備、活用するためには様々な課題があるなかでも整備資金や人材の確保などが大きな課題となり、山林だけでの事業で成り立つような循環型のビジネスモデルの構築が不可欠でした。

そして、どうにかその課題をクリアできないかと頭を悩ませていた時に海外で実際に使われているDom`upに出会ったそうです。

代表である木村さん自らがベルギーへととび、直接買い付けを行ったDom`up。
買い付けはうまくいったものの、次なる課題は欧州との天候の差でした。
Dom`upを活用していたヨーロッパでは台風がないため、一度木に設置した後はそのままの状態にしておくことがほとんどだそうです。
しかし日本は自然災害が多いため、木に設置した後に簡単に昇降、そして取り外しを行える方法が必要でした。



そこで木村さんはシステム開発が先決と考え、日本の環境にあうような昇降システムの開発、大きさやデザインの見直しを行い日本オリジナルのモデルを作り上げました。
それは、日本の気候の変化に順応できるようにすぐに昇降ができるシステムであり、取り付けた樹木に負担がかからないようにする画期的な方法でした。

また、Dom`upは樹木に吊していますが、ツリーハウスなどとは違い樹木を傷つけないように設置しているためDom`upを撤去した後にはそのままの形で森が残ります。また、Dom`upを設置する際に森を一度整備するため、空気と光の入る綺麗かつ自然な形で残すことができるのも魅力の一つです。

他にも、Dom`upの第二弾として現在は湖へ浮かぶものを計画しているとのことでした。
Dom`upに宿泊することで森のなかで感じること、そして第2弾であるDom`upへ宿泊し湖から森を見ることで感じることが、いずれ林業に携わっている方々や、森を大切に思い活動している方々のサポーターとして森を身近な問題として考えてくれる人を生み出すことが最大の目的ということです。



いかがでしたでしょうか?

自然や森に親近感を持っていただけましたでしょうか?
この文章だけでは伝えきれない想いや、実際に訪れることで感じられることがたくさんあります。
また、この事業を行うことで森林保全へ大きな役割を果たしていることを少しでも知るきっかけとなっていたらとても嬉しいです。

そして、興味を持っていただけましたら是非一度『Dom`up camp village 那須高原』へ足をお運びください。
キャンプへよく出かけられる方はもちろん、キャンプ初心者の方もスタッフの皆さんがいろいろと教えてくださるので安心して宿泊いただけます。

ここでしかできない経験をぜひ体感してみてください。



施設名:Dom'up camp village 那須高原
住所:〒325-0302 栃木県那須郡那須町高久丙海道下4−6
電話:0287-73-8883
HP:https://www.domupcamp-nasu.com/